家賃が安い物件、本当にお得?
避けたくなる7つの特徴と掘り出し物件の見分け方
こんにちは。不動産業界20年目、現在もSNSを通じて多くの方の物件探しをお手伝いしている者です。
部屋探しや引っ越しって、できるだけ家賃を安く抑えたいし、無駄な初期費用は払いたくないですよね。でも実は、家賃や初期費用が安い本当の理由を知らない方が意外と多いんです。
確かに家賃は安いに越したことはありません。でも、その理由によっては「ちょっと考え直そうかな…」と思うこともあるでしょう。
一方で、安い理由がはっきり分かって「自分にとっては問題ないな」と納得できたら、それはむしろお得な掘り出し物件に変わるんです。
私の体験談:新築なのに激安だった物件
以前、私自身が一人暮らしの部屋探しをしていた時のこと。新築なのに劇的に家賃が安い物件を見つけたんです。
安い理由も明確に分かり、私にとっては問題ないと判断して契約・入居しました。もちろん快適に過ごせましたよ。
でもその物件、満室になるまで半年以上かかったんです。多くの方が「これは避けたい」と判断したみたいですね。
部屋探しで重要なのは「自分の中での良し悪しのライン」
実は、部屋探しで大切なのは自分の中での良し悪しのラインを見つけておくこと。
- 自分にとっての絶対条件は何か?
- みんなが欲しいと思っているけど、自分には重要じゃない条件は何か?
これを決めておくことをお勧めします。
今回の記事では、多くの方が避けたくなる「家賃の安さに潜む物件の条件」を7個お届けします。シンプルに安い物件の特徴として読んでいただくのもいいですが、この7個のポイントからあなたにとって大丈夫な条件が見つかれば、家賃や初期費用を抑える部屋探しにつながる可能性がぐっとアップします。
さらに、今回の7個のポイントは内見時の室内ではなく、お部屋の外に関することがメインです。
それでは、避けたくなる物件の特徴7つ、行ってみましょう!
特徴 1 共用部の管理状況
チェックしたい共用部はここ
「共用部のお掃除状況なんて当たり前でしょ?」って思いましたか?その通り、当たり前がものすごく大事だからこそ、しっかり見ておいて欲しいんです。
実は、パッと見だと分かりづらいのがお掃除状況。住み始めて細かなところが見えてくるのも、お掃除状況なんです。
- 敷地の入り口
- エントランス
- ポスト回り
- 廊下
- エレベーター
- ゴミ置き場
- 駐輪場
- 駐車場
歩いていたらすぐに分かりますが、「荒れているまでは行ってない」と見過ごしてしまったりします。
よく見ると…
- 大量の埃が溜まっている
- 蜘蛛の巣が張っている
- 虫の死骸があちらこちら
借りたお部屋を丁寧に使うという「善管注意義務」という約束が借主にはありますが、その中に「お掃除を怠らない」という内容が盛り込まれています。
それなのに共用部のお掃除が行き届いていないって、どう思いますか?
オーナーさんや管理会社さんの建物や借主への対応の深さ・浅さを感じ取ることができるんです。見落としがないようにしましょう。
実はラッキーな特徴:注意喚起の張り紙
共用部のチェックポイントで勘違いしやすい、実はラッキーな特徴を1つ。
それは注意喚起の張り紙です。
代表的なのが:騒音問題、ゴミの出し方、敷地内喫煙
もしこれらの張り紙を掲示板やエレベーター内で見つけたら、その物件はありです。
これは、オーナーさんや管理会社さんが不良入居者に対して注意喚起をする対応をしてくれているという証なんです。
ただ、あまりにも多すぎる張り紙は注意です。入り口にある掲示板にもある、廊下にもある、エレベーターにもある、室内にもある…ちょっとシビアですよね。
何事もほどほどがちょうどいいです。お掃除も100%は求められないですが、気遣いがありそうかどうかを感じ取ってみてください。
特徴 2 飲食店が近い
飲食店で気になるポイントと言えば、すぐに答えが出てくる方も多いのではないでしょうか。
気になるポイント3つ
①匂い
比較的新しい物件で1階が飲食店。部屋は10階とかであれば、もしかしたら大丈夫かもしれないですが、2階・3階くらいだとちょっと心配ですよね。
さらにもう1つ避けたくなる特徴としてよく聞くのが匂い。
- 煙が多く出るお店
- 癖のある匂いが出てしまうお店
1階ではなくて数軒隣でも、匂いが風に乗ってきてしまうということもあります。
大体こういった煙や匂いが出る飲食店の料理って美味しいんですよね。それが複雑。食べたいけど、近くにはない方がいい。本当にわがままですいません(笑)
②騒音問題
夜遅くまで営業していたり、お酒が飲めるお店になると、どうしても賑わってしまうタイミングがあります。
この辺りが重なっていくと、家賃に影響することも十分にあるので、ネットでヒットしやすくなります。「お、安いぞ」と思ったら1階が飲食店、といった具合です。
実はもったいない判断
そのような飲食店が近い物件ですが、実はそれだけを理由として内見候補から外してしまう方が多いと感じています。
これって、実はもったいない。
1階が焼肉店の店舗で部屋はすぐその上。物件の立地もイマイチ。このぐらい明らかであれば分かりますが、正直現地に行ってみないと分からないこともたくさんあります。
飲食店があるからこそ、日頃のメンテナンスがしっかりしている物件だったら大ラッキーですからね。
無理に優先度を上げなくてもいいですが、念のため候補に入れておくのもいいかもしれないですね。
特徴 3 大通り沿い
真っ先に思いつくのが車の音ですよね。
大通りとなると、トラックやバスなど大きい車が通ることで音量が大きくなりますし、大通りは近隣の主要道路になることが多いので交通量も多くなる傾向にあります。
比較的家賃に反映されやすいポイントでもあるので、やはりネットでヒットすると安く見えますし、立地を確認すると大通り沿い、というケースがよくあります。
また、建物の構造が木造や軽量鉄骨などのアパートの場合、大きな車が通った時に揺れを感じることもあります。やはりデメリットに感じてしまいますよね。
掘り出し物件になる3つのポイント
①バルコニーが大通りに向いていない
音が軽減されることがあります。バルコニーが横を向いてるだけで軽減されることがありますし、逆側を向いていると全く気にならなくなるお部屋もあります。
②交通量が意外と少ない大通りがある
Googleマップで見ると片側が2車線、合計で4車線もある大通りだったので「うるさいだろうな」と思ったら、交通量がそうでもなくて夜はむしろ静かになる立地。
③二重窓で音が軽減
これも結構効果を発揮することがあります。元々の窓に防音力があって、さらに2つ目の窓がある場合は、かなり音が軽減されてびっくりするほど気にならないお部屋もあります。
窓の開け閉めの頻度も含めた生活スタイルによって変わってきそうな大通り沿いの良し悪しなので、どの程度だとNGになりそうかをイメージしつつ、現地での音チェックをしてみてください。
特徴 4 線路沿い
これは先ほどの大通り沿いとほとんど同じ印象を持つ方が多いですね。やっぱり音の問題。音の質が変わってくるので、その点が大丈夫かどうか。
- スピードを出すところか
- 電車ならではのガタンガタンが聞こえるか
- 踏切が近くにあるか
- どのぐらいの頻度で通るか
- 何両くらいの電車か
- 始発・終電は何時くらいか
「夜は電車が走らないので大通り沿いよりマシ」という意見もあれば、「電車が3両しかないので通るのは一瞬」というケースも。
逆に「数分おきに電車が通り、長い直線だから常にトップスピード、猛烈なモーター音が聞こえてきてきつい」というケースもあります。
大通り沿いと同様に家賃に反映されている物件をよく見かけますので、「絶対に無理」と判断するか、「お得」と判断するか、どのような線路沿いかをしっかりとチェックして判断してみましょう。
特徴 5 エレベーターなし
3階までの物件ではあまり影響がないのですが、4階以上でエレベーターがない場合に家賃が安くなることがあります。
物件によっては3階よりも5階の方が安い、というケースもあったりします。
安くなる理由
- エレベーターがないことでオーナーさんの管理コストが軽減できるため、その分家賃を抑えることができる
- 純粋にデメリットと捉える方が多い
以前、「エレベーターがない物件は何階まで許容範囲か」というアンケートを取った時は、3階までという回答が多く、4階以上はやっぱりきついという意見が多かったです。
掘り出し物件の見つけ方
エレベーターがない物件の場合、どのように考えると掘り出し物件となるか。
これは駅からの距離を含めたトータルのアクセスを考えてみましょう。
- 駅から物件まで徒歩10分でエレベーターあり
- 駅から物件まで徒歩5分でエレベーターなし
どちらがいいと思いますか?
もちろん、そこに色々な足し算・引き算をしてみてください。
- 日頃は自転車・バイク・車移動だから駅からの距離は関係ないのか
- 駅から物件まで坂があるからさらに比較材料になるのか
- 仕事で大きな荷物を常に持ち歩くから、そもそもエレベーターなしは除外か
状況次第では「意外と大丈夫かも」という意見も聞くのが、エレベーターなしだったりします。
その他の判断材料
あとは階段の広さとかも判断材料になりますよね。
- 広々しているか、窮屈なスペースか
- 緩やかなのか、急な階段なのか
この辺りも左右しそうですよね。
エレベーターなし。あなたは何階まで行けますか?
特徴 6 低速ネット回線
私のチャンネルでも何度か出てくる低速ネット回線。そろそろ何とかして欲しいと思っていますが、まだまだありますよね。
オーナーさんが見ていたら、ぜひこの低速ネット回線は改善してもらいたいと願う、かなり避けられる物件の特徴です。
こうなっていて欲しい理想形
低速か高速かが分かりづらいので、シンプルにこうなっていて欲しいというのがこちら。
光配線方式
この光コンセントが各部屋に直接配線されているように整備をしてもらいたいんです。もしくは個別で引き込みができるのも大歓迎ですね。
NGなタイプ
電話回線を利用するタイプ。「建物に回線が入っているから大丈夫」なんて思ってはダメです。
みなさん、今一度室内にこのコンセントがあるかどうかを確認してみてください。もしくは、コンセントが設置できる工事ができるかどうかをNTTなどの業者に確認をしてみてください。
借りる人ができること
気に入った物件のネット回線がどうなっているかって、よく分からないですよね。
「光回線が引き込んであります」ぐらいであれば分かりやすく安心できますが、多くの物件情報には「光インターネット回線」程度しか記載がありません。
しかも、これが光配線方式とは限らないのが厄介。少し手間がかかりますが、一軒ごとに確認が必要になってきます。
掘り出し物件の見つけ方
過去の動画でもお伝えしていますが、無料ネット回線ってどう思いますか?
「無料なだけに低速で全く使えない」という意見をよく見かけませんか?
実はここが掘り出し物件の見つけどころ。
最近の無料ネット回線はかなり進化していて侮れません。ぜひやってみて欲しいことがあります。
内見の際にノートPCとLANケーブルを持参してチェック
物件によっては通電がされていなくて残念ながら接続ができないこともありますが、その場でチェックができれば不安も解消されます。
しかも、サクサクに高速だった場合は、一気に掘り出し物件へと変わります。
ちょっと荷物になって大変ですが、無料ネット回線の物件を見つけた場合は試してみてください。
さらに、今回のテーマは「家賃が安いけど」ですが、無料ネット回線が快適であれば、少し家賃が高くてもその物件は避けなくてもいい物件になるので、お部屋探しの幅もぐんと広がります。ぜひ試してみてください。
特徴 7 初期費用が盛り盛り
せっかく家賃が安いのに、よく確認してみるとよくわからない費用がたくさん入っている。こういったケースを見かけますよね。
一般的にかかる費用
- 敷金
- 礼金
- 家賃
- 仲介手数料
- 保証会社初回保証料
- 火災保険料
火災保険料は指定の保険だったり、個別で加入するなど選択ができることもあります。加入自体は必須になるので確認が必要ですね。
あとは24時間サポートがある場合は必須のことが多いです。同じように鍵交換は必須のケースが多いですが、交換が不要な場合は省けることがあります。
ここまでが一般的にかかる費用なので、ついていても避ける物件とまでは言えません。
避けたくなるポイント
さて、ここからが避けたくなるポイント。
- 除菌消毒代
- 害虫駆除代
- 消臭剤代
など、これらのオプションサービス料金を必須としている物件があります。
これはオーナーさんが提供しているのではなく、不動産会社が提供しています。
大体1つあたり1万5000円ぐらい。場合によってはそれ以上の値段のことも。不動産会社によっては全部必須で数万円も取るケースがあります。
これらは任意の商品として選択ができれば、必要な人は良いサービスとして利用ができますが、必須でさらに全て盛り盛りにするのは正直いかがなものかと私は考えています。
せめて1つくらいにして欲しいと思いますよね。全部つけて数万円はえぐいです。
チェック方法
ちなみに、このような初期費用に関しては、ネットの物件情報には掲載が必須となっています。
なので、気に入った物件を見つけた際に詳細費用を確認して、あれもこれも記載があった場合は、それを踏まえた上で「払ってでも住みたい」と判断するか、「さすがにこれは避けたい」と判断するか、家賃の安さだけに惑わされずにチェックをしてみましょう。
私の判断基準
一応、私の判断基準としては、先ほどお伝えしたように1つくらいまでは一応許容範囲にして、盛り盛りの場合は避ける、といった具合で良いと思います。
先ほどのように除菌消毒などの分かりやすい名目であればいいのですが、稀に「○○セット」のように分かりづらくしていることもあります。
この初期費用が盛り盛りに関しては、掘り出し物件になるのはちょっと難しいですよね。純粋にお金がかかっている物件ですからね。よっぽど条件が揃っていないと食いつくのは危険です。
まとめ:掘り出し物件は現地に行った人にしか分からない
家賃はオーナーさんや募集元会社さんが設定する時、周辺の相場を調べてから決定をします。
家賃を安くするということは、それなりの理由があるのは当然です。そして、その理由は多くの方が避けたくなる理由であり、欠点という特徴があります。
でも、今回の記事でお分かりの通り、その欠点はあなたにとっては気にならないポイントかもしれません。
一通り解説してきた中でお気づきになったことがあると思います。
それは、念のため現地に行ってみること。
「思ったよりも大丈夫」となった時に、そのお部屋は掘り出し物件になります。それは現地に行った人にしか分からない感覚です。
内見ができない空室の物件でも、現地チェックをお勧めします。むしろ外観や周辺環境こそ見ておくことが大事です。
物件の比較検討は大変な作業ですが、あまり表面的なことには惑わされず、実際に見て感じて「この物件に住みたい」を感じる物件を見つけてみてください。
もしかしたら、掘り出し物件がすぐそこに眠っているかもしれません。











